ほぼ日刊アトリエMアーキテクツの建築日記

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zoom RSS 静岡・清水銀座の家

<<   作成日時 : 2018/07/31 15:53  

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・大改造!!劇的ビフォーアフター
 リフォーム100軒達成スペシャル
2005年3月6日O.A. 娘が窓の外で寝る家
https://www.asahi.co.jp/beforeafter/season1/banote/contents/rfsp31matunaga.html

・所在地:静岡市清水区
・主要用途:店舗併用住宅
・敷地面積:94.19 m2
・延べ面積:99.94 m2
・2階建リフォーム
・竣工:2005年2月
・構造:在来工法+鉄骨造
・施工:久保田建設

清水区(旧清水市)の駅前商店街から続く清水銀座商店街の
中にある老舗の甘味屋さんは建物の間口3.6m×奥行19.6m
いわゆるうなぎの寝床の店舗併用住宅。

全面のシャッターを閉めてしまうとどんな店舗なのか
全く分かりません。間口2間でも老舗の甘味屋さんの
顔を表現するために、シャッターを出入り口のみとして、
内部の見える丸窓と木製看板・浮き球照明、
そして道行く人のベンチが常にアーケードに開いて、
甘味屋であることが分かるようにしています。

またベンチ横のルーバー部分に各種メーターを配して、
雑多な設備関係を整理しました。
入り口上部の排煙窓も換気窓としても使用、引き戸脇の
はめ頃窓は消防用ですが背後に再生した餅つき機の
ディスプレイとしても活用しています。

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創業100年続くだけあって構造形式も複雑、
一番古い奥の倉庫は掘っ立て小屋形式、住宅部分は
在来木造の平屋から2階建てへの増築、
そして鉄骨造の店舗と、まるで異種構造体の見本市の様相。

さらに敷地は防火地域となるために、
現状で延べ面積104.8m2ある木造の建物は100m2未満に
減築しなければなりません。そんな中で、従前の店舗・厨房を
確保しつつ、これまで無かった住宅部分としての広間・厨房・
洗面・便所を創り出すという気の遠くなるようなプログラム。
これが私と番組とのまさに劇的な出会いとなりました。
まさか、それから14回も続こうとは。。。

まず、手前の鉄骨造店舗部分と奥の木造部分は
構造的に切り離すエキスパンションが必要となりますが、
ここを減築によってできるスリット空間も設けて、
それに当てることにしました。
鉄骨造の補強としては1mある天井裏の柱上部に斜材を追加して
柱・梁・斜材による門型フレームとして、足元周りのベース基礎
を追加と併せて強化しました。

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木造の補強は、鉄筋コンクリート造基礎を造ることから始めました。
一旦建物を躯体のみにしてジャッキアップし、
ベタ基礎を造り新設の基礎と土台の上に下ろします。
そして構造の歪みを修正しながら既存の柱・梁に補強用の柱・梁
そして筋交いを追加しています。
補強が難しい掘っ立て小屋部分は新設の柱梁に置き換えています。

鉄骨とブロック壁が躯体となる店舗には
100年続く老舗の雰囲気を再現するために、
古民家の構造材を採用しています。
柱や梁には、仕口の穴があったり、接ぎ仕口があったりして
使い続けられた材料をそのまま現しにして、
柿渋を塗って仕上げています。

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その中でも剛直な200角柱や360成の大梁は、
住居部分中庭の両面開口隅部の補強構造材として再利用し、
ここを大きく解放することで、物置と化していた中庭を再生し、
日照・通風が確保されて、住宅部分の居住環境を大幅に改善しています。

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2階には階段を上がった中庭上部のホール3帖部分を介して、
2寝室を分けて作り、両親の和室からは店舗上部の屋上に
屋根付きデッキと屋上庭園を造り、憩いと収穫の場としています。
屋上庭園は既存の金属屋根の瓦棒葺きを利用して、
折半という倉庫用屋根材を活用したもので、誰でも簡単に、
既存屋根からの雨漏りを回避して屋上緑化をおこなうことが
できるように工夫したものです。
ここでは、穴を開けて塩ビパイプを配置して、
蛇口に接続した簡易の給水装置を完備しています。

折半による屋上プランター製作レシピと実践例はこちらからご覧ください。
https://atelier-m-architects.at.webry.info/201705/article_7.html

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ホールの窓下壁からはテーブルと2脚ベンチが展開できるように
なっていますが、一般的に考えると壁に収まることが無駄に思えます。
出したままで良いじゃないかと。
実は、和室への階段の一部を引き出すとベットが出てきて、
ここに姉妹の方が泊まるときのベットスペースとなっています。
番組上は両親と三女の住まいですが、家族の要望を満たすために
考えられた工夫で、この辺りは番組構成上と実際の使い勝手を
上手く調整できるようにする技量も求められるので、こちらも鍛えられます。

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このホールにはトップライトがありますが、
その日射量を調整するための発泡ビーズと既存の障子を組み合わせた
断熱性のあるトップライトや階段からホールへの出入り口となる
引き戸には、ツインカーボと呼ばれる2層ポリカーボネート板に、
富士山が表現されていますが番組ではスルーでした。

それぞれ意味のある工夫でしたので、
他の物件でそれに見合う箇所で採用して放映される日の目を見ています。
両親の寝室下の畳収納や娘さんの寝室の引き出し型クロゼット、
窓下クロゼット、造作ベット下からさらに追加ベットが引き出されて、
姉妹のお子さんのベットになるとか、狭いながらも
姉妹の方が泊まりに来たときにも対応できる工夫が満載です。

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